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さて、前回の続きです!今回は無担保で物件購入資金を融資してもらえる制度について説明していきたいと思います。
不動産を日本政策金融公庫から融資を受けて購入する為の完全マニュアル①
不動産を日本政策金融公庫から融資を受けて購入する為の完全マニュアル②
日本政策金融公庫から物件購入資金を無担保で融資を受けることができる制度とは【新創業融資制度】と【担保を不要とする融資】と言われる制度融資です。申し込み条件を見てみましょう!
【新創業融資制度】
●創業から2期を終えていないこと。
●総借入金額の1/10の頭金を入れる事。
●雇用を創出すること。
●同じ事業経験があること。
(賃貸経営をしたことが無くても、不動産会社に勤務した経験があれば認められるとのこと。)
●購入物件を担保に充当しない場合、融資可能額は3,000万円まで。
この条件を見て
「よし!3,000万円の物件を無担保で融資してもらって買っちゃおう♪」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが少し待ってください。条件を詳しく説明していきます。まず「創業から2期を終えていないこと」というのは、新規法人を設立した場合はもちろん、現在サラリーマン大屋さんの方も含めて「不動産賃貸業として決算・確定申告を2期終えていない方」ということになります。不動産賃貸業を始めて2期以上経過している方は、この制度融資に申し込みはできません。
また、「雇用を創出すること」という条件に関しては政策金融公庫は基本的に不動産賃貸業は雇用の創出は生まないと考えていますので、不動産管理をするパートさんを雇用するなど伝えなければいけません。
そして初めて不動産賃貸業を行う方の場合、「過去に経験のある事業です。」とはいえませんよね。未経験事業を行う人に物件の担保も取らずに高額の融資をするのは金融機関からすると危険です。日本政策金融公庫においては2期を終えていない方への無担保枠は1,000万円までと決めています。
ですので入担なしの3,000万円フルローンなどは本当に稀なケースです。(相場よりも安く物件を購入することができて、融資申込額が担保力にて保全されている、申込人の属性・資産拝啓も非常に良い場合など。)この制度を利用する場合の資金使途は、比較的少額な区分所有マンションなどの購入、既存物件のリフォーム費用として借入する場合に考えるとよいと思います。
そして不動産賃貸業を始めて、無事に決算・確定申告を2期終えた方は晴れて無担保枠が2,000万円となります。その場合は「担保を不要とする融資」などの制度融資を利用して日本政策金融公庫と借入交渉していくこととなります。
【担保を不要とする融資】
●2期以上の不動産賃貸業の経営実績がある。
●融資限度額4,800万円。
●返済期間15年。
※通常の審査よりも時間がかかる。
また、同じような制度融資として【セーフティーネット貸付】という制度融資もありますが、内容は基本的に同じです。
担当者いわく「不動産賃貸業を始めて決算・確定申告を2期以上終えていない方の無担保枠は1,000万円で、2期以上終えている方は無担保枠は2,000万円となりますが、その方の過去2期の事業実績、資産背景や属性、物件の担保評価により臨機応変に審査します。最近は無担保無保証での支援を前向きに取り組む様になってきています。」とのことでした。しっかりと満室経営を行い、1期、2期の財務内容の健全化を図ると共に、新規で取得する物件に関しては、金融機関が納得するような妥当性のある数字で事業計画書を作成し、「不労所得」「楽して儲けたい」といった考えではなく、経営者として不動産経営に対する前向きなストーリーをしっかり作り込みましょう。日本政策金融公庫は原則、投資目的の融資は行いません。「不動産賃貸事業」という「事業の経営」に対して融資するのです。売却益(キャピタルゲイン)を狙った不動産投資目的などと思われると審査がおりないため注意しましょう。
ちなみに次回は、内装工事を主力事業としている弊社が、3期目を迎えるにあたって新規事業として不動産賃貸業を始める場合、日本政策金融公庫のどの制度融資に申し込むべきかということについて書いていこうと思います。
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